「東洋経済」に投稿された佐々木一寿氏の論稿です。MMTに期待する半面、本当に大丈夫なのか、という不安も拭えない。MMTに関する論点を整理したこの論稿はとても役立ちます。
下記タイトルをクリックすると原記事にリンクします。
MMTが「こんなに誤解される理由」を考えてみた  
 以下、緒言を転載させて頂きます。
イギリスでは最近、MMT(現代貨幣理論)の「教科書」までもが発売され、大部の専門書であるにもかかわらず、すぐに売り切れたという。アメリカでは、MMTは次期大統領選の趨勢を左右する要因の1つと目されている。日本でも、来日したMMT派の学者、ステファニー・ケルトンの講演は大盛況だった。
今年に入り一気にブレイクした感のあるMMTだが、先日、中心的な著作の日本語訳『MMT現代貨幣理論入門』(L・ランダル・レイ著)が刊行された。最新のエディションに準拠し、ここ数年の事象がアップデートされ、例えばビットコインについての言及もある。
今後も注目され続けるであろうMMTだが、いまだ誤解も多いのも事実だ。そこで、最新文献を参照しつつ、MMTの特徴とよくある誤解、論点を示しつつ、取り巻く状況について解説する。

以下に、この論稿の章立てのみ記します。
少し考えた上で、上記タイトルをクリックして原文を読むことをお勧めします。

MMTはなぜ誤解されるのか?

「MMTは理論の体をなしていない」

「MMTは国債をいくらでも発行すべきと言っている」

「MMTは極左の理論だ」

国民のためのMMT

「MMTは中央集権化を目指す主張だ」

「MMT派はアメリカの社会主義化を目指している」

「MMTは税金は必要ないと言っている」

「MMTを採用すればハイパーインフレになる」

MMT反対派の4パターン

「MMTは主流派経済学者みんなから嫌われている」

「MMTはアメリカでは左派が、日本では保守系が賛同している。理論に矛盾があるからだ」

今後、MMTで注目すべき論点

「MMTはきちんと経済政策を実行できるか」

「主流派とMMTは理論的、経済運営的に両立・補完できるか」

「日本やユーロはMMTでデフレ懸念を払拭できるか」

世界にも目を向けるべき

「MMT陣営は政権を取れるか」